今回は日本刀の装具にカーボン(CFRP)を採用した、合同会社掟総合研究所 上出浩二眼清 様(X:@whiteinfini)にカーボンラボ.jpの導入の成果についてお話をお伺いしました。
- 導入前の課題
- 手作業は難易度が高く加工精度がいまいちであった
- 剛性を保ちつつ軽量化したかった
- カーボンラボを選んだ理由
- 実例が多く製品の具体化までイメージできた
- 導入後の成果・効果
- 加工精度も高く日本刀の拵としても相応しい
- 競技における優位性である軽量化の目的も達成
カーボン製作事例日本刀の装具「鍔」「切羽」を製作
今回製作したカーボンパーツの用途は何ですか
日本刀には様々な装具が存在しており、重要なものに鍔(つば)および切羽(せっぱ)があります。
今回この2つをカーボンで製作した目的は「剛性を落とすことなき軽量化」でした。
抜刀道という競技(丸めた茣蓙を水漬けし、その仮標を日本刀で切断する)を嗜んでいる中で、必ずしも金具ではなくとも安全性が担保できて外観を崩さないものとして現代のテクノロジーを反映させることが実現できないか?と考え、軽量高剛性のCFRPに期待しました。
市販のカーボン板材を切り出し、自作で試作を重ねて、答えが見えてきたときに、クオリティを求めてカーボンラボさんに製作依頼を行いました。
カーボン素材を採用した理由はなぜですか
鉄や銅による従来素材に対して、精度、強度、軽量化面でカーボンに勝る素材はなく、古来の装いに溶け込む見栄えとしての部分でも相応しいと判断しました。
日本刀はその製法上、工業製品のような製造公差にあらず、1振り毎に寸法が異なりますが、カーボン素材であれば個体ごとの微差を詰める追加工も比較的容易であると考えました。
製作したカーボンパーツの品質はどうでしたか
思い描いていた期待通りの製品でした。加工精度も高く、高品質で日本刀の拵として見ても、個人的にはとても相応しいものであると感じます。
特に競技利用の場合には美術価値が高い古来の古美術品を利用するよりも、こうした現代のテクノロジーで量産可能なものを活用した方が古美術保護の面においても推奨できると考えます。
導入前の課題手作業では十分な品質にならなかった
カーボンラボ.jp導入前の課題はどういったものがありましたか
家内制手工業で1点ずつカーボン素材を任意の形を切り出すには何とか形にできたとしても、加工精度はあくまでも手作業であることと、加工機械のような仕上がりを目指すには設備面も至らず、難易度も高いため、専門業者に相談するべきと判断しました。
カーボンラボさんのことは以前から存じており、機は熟せりと問い合わせました。
カーボンラボを選んだ理由実例が多く製品の具体化までイメージできた
カーボンラボ.jpに発注した決め⼿をお聞かせください
SNSで発信されている情報や、様々な方面での実例を拝見でき、製品の具体化まで想像できたことが大きかったと感じます。
発注側がそれなりに加工がわかっている場合にはかなりスムーズにその意図を汲んでもらえる強力な味方になると思います。
導入後の成果・効果軽量化の目的も達成
導入後は課題が解決できましたか?また弊社に改善して欲しい点はありましたか?
想像通りの製品が届きました。
競技における優位性である軽量化の目的も達成でき、新たな扉が開けた感覚があります。
最後にPR等があれば教えて下さい
競技日本刀の研磨、補修、装具加工全般作業および抜刀道稽古場運営並びにインバウンド営業施設である「Samurai Theater Tokyo」の運営支援をしております。そちらもぜひよろしくお願いいたします。
今回製作されたパーツの注文内容
注文方法 | カーボン板(データ入稿) |
---|---|
プリプレグ | 標準(クロス) |
表面織組織 | 標準(綾織) |
表面仕上げ | 標準(マット加工) |
納品までの日数 | 発注から17日で発送 |
ご利用いただいたサービス
お見積りの流れ
- STEP1お見積りフォームから製作するパーツ情報を送信する
- STEP2最短当日~3営業日以内にお見積り書をメールで送信します
- STEP3お見積り内容に満足頂ければ、メールにて発注の連絡を下さい